メイキング画像の掲載許可を頂けたのでオーダーのドレスのお写真を載せさせて頂きました。
ハートシェイプの切り替えラインのデザインのグレイドレスです。
ラッセルコードのドレッシーなレースをデコルテに使用した事で一層ドレッシー感が出たと思います。
高品質な生地を希望してくださったのでスーツに使われる薄手ウールをご提案いたしました。
ドレスのお仕立てに向いた青系と黄色系のグレイ生地から青色をお選び頂いたのですが
仕立ててみて白と青系はやっぱり清楚感がより強く出たと思います。
いい生地を使用して縫うと毎回思うのですがやっぱりいい生地を使う方が仕立てていて楽しいです。
フォーマルが好きなのもあるとは思いますが手触りが良くて縫っていて楽しいです。
しかし生地自体の価格も高いので作るのを控えていましたがこれからは高級な生地も臆せずに使用したお洋服を作れたらいいなと思っています。
切り替えラインの裏側処理。
生地の特性から少し厚みが出たように思いますが仕立て自体はとても綺麗にできました。
灰色とレースとのコントラストがとても美しいドレスです。
裏地の処理です。
タグは新しいデザインのものを裏身頃に付けさせて頂きました。
どれも写真の同じ位置に黒い点があると思ったらカメラに糸くずがついていたのに今気づきました。
現在はこちらと同じ生地でセットで着用できるジャケットをお仕立てしています。
ショートジャケットの為デザインの点を考慮し箱ポケットの幅を縮めました。
いつもの仕立て方では細い幅のポケットは型崩れが起きると予想し仕立て方をいつもと変えたのですが
それが予想以上に綺麗に仕上がってすごく嬉しいです。
画像については後日載せます。
またこのジャケットは袖口の裏側を捲ったときにレースが見えるようなデザインを提案させて頂きました。
全体は白の裏地を使用していますのが袖口のみグレイのキュプラとドレスに使用したレースを重ねました。
少し厚みが出てしまいましたが袖口を捲ったときや裏が覗けるような場面でとても印象的なデザインになったと思います。
作りながら例えば上襟やラペルにレースを重ねたデザインも出来たなとも思うのですが、
それだとセットで着用したときにドレス側のデコルテのレースの存在を消してしまう恐れがあるのでジャケットはシンプルにシックなデザインでよかったと思います。
ジャケットのデザインとしては女性的なパネルラインを使用し、
ラペルは先シーズンに作ったグレイラペルドレスと同様に少し膨らみを持たせた丸みのある優しい印象を与える形を意識して作りました。
まだ私が一番苦手とする難関の薄手ウール袖の肩入れという工程が残ってますが、
春先にたくさんのジャケットを仕立てて袖山のいせ込みはコツをつかんでいるので綺麗に仕立てられるのではないかと不安と自信が入り混じっています。
あとは袖と細かい手仕事を残すのみで、その先は発注したボタンが届いてからとなります。